Ⅳ 女性活躍推進法 「一般事業主行動計画」の為に必要な手順は?(その2)

~自社の課題を分析する~
1 女性の活躍状況のタイプ
基礎4項目のうち、①採用、②平均勤続年数、④管理職について、目安の値と比較して
1~6のどのタイプに当てはまるか診断することができます。
タイプ1~タイプ6 について
【タイプ1】
女性の採用・就業継続はできているが、管理職が少ない企業
【タイプ2】
女性の採用はできているが、 就業継続が困難で、管理職が少ない企業
【タイプ3】
女性の採用や管理職は多いが、 就業継続が困難な企業
【タイプ4】
女性の採用が少ない企業
【タイプ5】
女性が少なく女性活躍が進んでいない企業
【タイプ6】
女性の活躍が比較的進んでいる企業

出典:三菱UFJリサーチ&コンサルティング「一般事業主行動計画策定支援マニュアル」
①は20%以上、②は70%以上、④は20%以上か同水準であれば○と判定し、
どのタイプに該当するか確認し、「特徴や課題」を自社の状況と照らし合わせてください。
※この作業は、自社がどのタイプか判断するためのものです
2 ステップ1-2 自社の課題を分析する
ステップ1-1で行った状況把握から、課題分析を行うために判断の目安例が
「事業主行動計画策定指針」に示されています。
以下の条件のいずれかに該当する場合、課題分析の必要性が高い と判断できます
<判断の目安(基礎項目のみ)>
①採用:採用した労働者に占める女性労働者の割合が「4割」を下回っている場合
②継続勤務年数:男性に対する女性の割合が「8割」を下回っている場合
③労働時間:平均が45時間を超えている場合
④管理職:女性労働者の割合が「4割」を下回っている場合
3 課題分析の視点(例)
①採用
・女性労働者の割合が低い雇用管理区分がないか
・過去の採用結果の蓄積等により、労働者に占める女性労働者の割合が低くなっている
雇用管理区分はないか
②継続勤務年数
・出産・子育てを機に女性労働者が退職する傾向にないか
・出産・子育て等をしながら働き続けることを支援する職場風土であるか
・年数に男女差がなくても、男女とも極端に短くなっていないか
③長時間労働
・45時間を上回ってしまう月があるのはどのような理由か
(長時間労働の常態化。月による繁閑差が大きい。
特定の部署や雇用管理区分で長時間になっている)
・男女差がある場合、どこで生じているか
(特定の年代、特定の部署、職種)
・こうした長時間はなぜ生じているのか
(要員配置、業務配分、評価、人材育成、職場風土 など)
・長時間労働ゆえに仕事と家庭の両立が困難となっていないか
④管理職
・同世代の男性労働者に比べ、女性労働者の育成が遅れがちになっていないか
・女性労働者が、出産・子育てをしながらキャリア形成していくイメージや
意欲を持つことができているか
・性別にかかわらない公正な評価・登用が各職域ごとに行われているか
※この作業は、課題を発見するためのものです
このように課題分析を行い、課題を発見したら「どの課題から解決するか」優先順位をつけ、
次のステップ「一般事業主行動計画を策定する」に進みます。